NISAの落とし穴(第5回)【世代別NISA活用法】

 

NISA口座の新規顧客の呼び込み合戦も佳境に入ってきました。

 

少額投資非課税制度(日本版ISA=NISA)の口座開設の予約が
200万件を超えたと、
先日(2013/9/18)の日経新聞に載っていました。

 

記事によりますと証券会社各社はやはり、
NISA向け投資信託に力を入れているようですね。
それもインデックス型(株価指数などに連動)の投信が全体の30%となっています。
バランス型(株や債券などへの分散投資)が25%だそうです。

 

大和証券はNISA専用の投資信託を約20本投入し、販売手数料を無料にする方針、という記事も9月10付の日経新聞に載っていました。
SMBC日興証券では(来年に限りということですが)、NISA口座で購入する全投信の販売手数料を無料にするとしました。

 

〓〓このページの目次〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
50歳代のNISA活用法
60歳代後半からのNISA活用法
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20〜40歳代のNISA活用法はこちらです
投資信託の分配型には落とし穴も・・20〜40歳代のNISA活用法

 

NISAを巡ってのいろいろな動きがありますが
まだ決めてない方もあせらず、じっくり学習してから
お決めになればよいと思います。

 

さて、今回は
年代別NISAの活用法の第2回目です。

 

前回は20〜40歳代の投資初心者を想定して
投資信託の分配型には落とし穴も」をお届けしました。

 

つづいて50歳代以上のかたにアドバイスができればと、
思うのですが、
すでにベテランの方もいらっしゃいますから、
釈迦に説法、孔子に悟道。河童に水練、、、かもしれません。
そのような方々には異論もございましょうが、
考えのひとつとしてお聞き流しください。

 

 

50歳代のNISA活用法

 

50歳代から60歳代前半を意識してお話しいたします。

 

 

先ほども申しましたがこの年代になりますと、
いろいろな状況でありましょうから、一概に申すのは憚れるのです。

 

勤め人の方と自営業の方ではその状況も異なりましょうし、
特に住宅ローンの返済中の方はまだまだ多くいらっしゃいます。
加えてお子様の教育費教育ローンの返済にかかる費用を
負担に感じているご家庭も少なくはありません。

 

また、老後生活の意識も具体的なものに近くなってまいります。
老後資金の準備も必要なことですが
いまはむしろ、老後に大きな負債を残さないことが、先決だと考えます。
住宅ローンや教育ローンの返済を残さないことは固より
生命保険などの見直しをすることも、不必要な出費を抑えることにつながります。

 

NISAに関してでは
夫婦2人で1000万円までの枠がありますから、
これを活用すべきです。

 

やがて来る老後への準備資金ということなら、
前回お話ししました積み立て式投資信託のバランス型
リスク回避の面からも、よいのではと思います。
長期分散投資が老後資金としての
NISA活用法ということになろうかと存じます。

 

投資資金に余裕のある場合でしたら
NISAは前述しましたように長期分散投資とし、
他方では 資産益キャピタル・ゲインを
目論んで
こちらは特定口座で運用するのがいいのではないでしょうか。
NISA口座では銘柄の入れ替えはできませんし、
損失と利益の損益通算も出来ませんね。
キャピタル・ゲイン狙いの投資はNISA口座とは
の方がよろしいでしょうね。

 

 

NISA活用法・60歳代後半からは・・・

当サイトでは、これまで複利効果を活用した運用をすすめてまいりましたが

 

さてさて60歳代後半ともなりますと
資産運用に関して、
ご見識 をすでにおもちでありましょうから、
とやかく申すほどのことはございません。

 

いずれにいたしましても
リタイア世代のNISA活用は
キャッシュフローを重んじた運用ということになりましょう。
分配益、配当金などを期待する投資ということになりますと、
定期分配型の株式投資信託などはいかがでしょうか。
ただし、その分配金が元本払い戻しである「特別分配金」だけでは
NISAの恩恵はありません。
運用益が原資の普通分配金を選ぶべきでしょう。

 

加えて考慮しなければならないことは
「為替ヘッジ」のありタイプか
為替ヘッジ」がないタイプか
ということです。

 

「為替ヘッジなし」のタイプは基準価格の変動が大きく、
分配金の増減も激しいものとなりがちです。

 

比べて
「為替ヘッジあり」は、分配金は少なめになるでしょう。
その分リスクも、「為替ヘッジなし」に比べて低いものになるわけです。
「為替ヘッジあり」はヘッジの費用がかかりますから、
運用コストは高くつくことになります。

 

NISAでは5年の経過時にロールオーバーができますゆえ、
10年間までその投資信託を保有し続けることができます。
ですから、
リスクをより低く抑え、より安定した収益を、というお考えでしたら
分配金額は低くなりますが
為替ヘッジありを選ぶ方が懸命であるといえるのではないでしょうか。

 

 

 

資金に余裕があり、リスクも承知で、という恵まれた方は
この限りではございませんが。

 

はなしが後先になりますが、
為替ヘッジについて触れておきましょう。
まず用語。
ヘッジ取引:現物の価格変動リスクを、先物等の売買によって回避する取引。
為替ヘッジ:円高などの為替変動による損失を避けること。通貨の先物取引やオプション取引を利用して行われる。

 

少し具体的にいえば、外国債や外貨建て投信などで、円高になると円建ては目減りしますね。
これを回避するために、円安時に買い入れておきます。
そうすることで、資産に目減りが生じても先物取り引きによる利益で補えるという寸法です。

 

--為替ヘッジありタイプ---------------------
特徴:為替変動リスクにたいしてはローリス・クローリターン。
長所:円高になっても為替変動リスクを回避、基準価格が下がりにくい。
短所:円安になっても為替差益を期待できない。

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