NISAの落とし穴(第3回)

NISAの落とし穴(第3回)

NISA(ニーサ=少額投資非課税制度)の落とし穴(第3回)です。



図で示す↓
NISA5年後の落とし穴はこのページの下方です。


第1回、第2回は↓こちらです。
NISAの落とし穴(第2回)
NISAの 「デメリット」「問題点」「落とし穴」(第1回)

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NISAの問題点やデメリットがあることは当サイトでも
触れてまいりましたし、
巷間いろいろな指摘がございます。
とくに恒久化を望む声を見聞きいたしますが、いまのところわかりません。

現在、税制優遇措置としまして厚生労働省の管轄下に
年金積立制度(国民年金基金と確定拠出年金)があります。
確定拠出年金の加入対象は約6千万人です。(企業型、個人型、自営業者型)
日本版401Kと言われ一時は大きく話題になりました。
ところが伸び悩んでいるのはご存じのとおりです。

NISAの所轄は金融庁です。NISAの対象者は日本国内の20歳以上ということで、
対象は1億人にもなります。
このマーケットの大きさのメリットをいちばん享受できるのは、
金融機関かもしれませんね。

問題点があろうとも、折角できた制度ですから
上手に活用したいと思います。
無理のない資金で運用すれば、NISA口座の方が、
課税口座に比べて有利であることは否めません。


NISAの始まりは来年からですが、
来年は、取りも直さず上場株式等の譲渡益課税が20%になる年でもあります。
(↓の表参照)

 

 



●上場株式等の譲渡所得・配当等に係る税率は、平成26年以降は20%の税率が適用されます。平成25年末までは税率10%が適用。
●加えて、復興特別所得税として2.1%の付加税が上乗せとなり、表内の税率が適用されます。平成25年〜平成49年までの25年間。

【上場株式等の課税率 表】


上場株式等の課税率
内容 平成25年 平成26年〜
平成49年
平成50年〜




譲渡益の税率 10.147%

(所得税7.147%+住民税3%)

20.315%

(所得税15.315%+住民税5%)

20%

(所得税15%+住民税5%)

配当金の源泉徴収税率 10.147%

(所得税7.147%+住民税3%)

20.315%

(所得税15.315%+住民税5%)

20%

(所得税15%+住民税5%)

 

 



譲渡益課税が20%になる前に
いま利益が出ている上場株式等がありましたら、
今年内に利益確定しておいた方がよさそうですね。
皆さんがそのように考えますと
株価の下落につながってしまうかも・・・
(´ε`;)しれません。。。

NISA5年後の落とし穴

 


NISAの問題点のひとつには、
さきほどにもうしました、「恒久化」なるか、ということがありますね。
NISAの 「デメリット」「問題点」「落とし穴」では
英国のISAとの違いを掲載しましたが、
英国ISAは累計の投資額には上限がありません。(年間は約170万円まで)
ISA内のスイッチング(組み換え)もでき、
銀行にISAを開設すれば預金利息も非課税ということになります。

日本のNISAはいまのところ5年間ということになっています。
ここでおさらいしておきます。↓

●非課税となる額と期間:・毎年100万円・最長5年間。
●制度の対象となる期間:2014年〜2023年。


例えば
制度開始の6年目に、
1年目に投資した資金を新たな投資枠に移行すれば、
非課税期間を最長10年間にできます。



上記をふまえて
  株価が5年後にがっていた場合と、
    株価が5年後に下がっていた場合を比べて考えてみましょう。

 



それでは
NISAの5年後のそれぞれに、次の3つずつの選択肢を考えてみましょう。

1.売却
2.課税口座に移管する
3.6年目の非課税枠に繰り越す(上限100万円までの非課税投資枠)

〓〓5年後に株価が上がっていた場合〓〓
【投資額100万円が5年後150万円に上がった

図Aをご覧ください。
図A↓
nisa5年後B
1.100万円の投資が、5年後に150万円になったので売却。
利益50万円は非課税

2.100万円の投資が、5年後に150万円になった。
課税口座に移すと取得額は150万円です。
150万円で買い直したと同じことですね。
で、そののちさらに180万円に値上がりしたので売却しました。

180万円ー150万円=30万円。
利益の30万円に対して税金がかかります。

一方
3.の場合は、6年目の非課税枠に繰り越したら、
180万円まで上がりましたというケース。

180万円ー100万円=80万円 の利益すべてが非課税ですが、

新規の非課税枠はもうありません。

 



〓〓5年後に株価が下がっていた場合〓〓
【投資額100万円が5年後80万円に下がった

下の図Bを見てください。

図B↓

nisaの5年後B


1.100万円の投資が5年後に80万円になった。
ここで損切りしても、損失分の繰り越しはできません

2.5年後に80万円になった。これを課税口座に移せば、
新たな購入ということで取得額は80万円。

その後、110万円まで値上がりしたので売却。
120万円ー80万円=40万円 課税されます。

さて
3.の場合です。5年後に80万円になった。
翌年に繰り越して120万円までに値上がりしましたというケースでは、

120万円ー100万円=20万円 これは非課税ですが、

非課税枠のうち80万円分は使ってしまいますから
新規非課税枠は20万円しかありません。

 


普通は、課税口座でしたら投資の損失は3年間繰り越しが認められています。
NISAの場合は1.のように損切りした場合でも、
損失の繰り越しができません


NISAの問題点や落とし穴はこのあたりにもあるのではないでしょうか。

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